眼科の先生に聞くと、最近「ドライアイ」を発症する患者さんが増えていると言います。「瞳の乾燥注意報」ともいうべきこの症状を訴える人は日本だけでも予備軍まで入れると2200万人を超えるそうです。
人間は毎日、無意識のうちにまばたきを繰り返し行っています。その回数は個人差がありますが、1日1~2万回ともいわれています。
スマホ・PCの見過ぎがドライアイを誘発
近年はスマホやタブレット、パソコンなどの画面を見つめる時間が増えたため、まばたきの回数が一気に減り、涙の分泌量が減って目の渇きや疲れやすさを訴えます。夕方になると「ショボショボ・ゴロゴロ感・痛み」といった眼玉がどんよりとしたり、硬くて重い、視界がぼやけるなど様々な症状が現れます。
目は、唯一外部に露出している精密器官であり、まばたきすることにより角膜に養分を与えたり、ゴミなどの汚れを洗い流して瞳を守ってくれています。
まばたきを繰り返し行うことにより涙腺より涙が分泌され、マイボーム腺で涙の蒸発を防ぐ油分を分泌、角膜に油層・涙液層・ムチン層をつくりだします。言ってみれば最強の「目薬」なのです。
涙には、刺激を受けて出る反射性の涙と、感情がひきがねになる情動性の涙とがありますが、「乾燥注意報」が蔓延している環境では涙の出番が少なくなっってきたようです。
マイクロマッサージ+まばたき体操で目に潤いを
最近にわかに超音波によるマイクロマッサージ効果が注目されています。超音波で硬くなった眼球・眼筋や視神経をマイクロマッサージし、血行等をほぐした後にまばたき体操をするのです。
強めのまばたきを5回、軽いまばたきを30回やることで、「脳」に無意識に1~2万回まばたきすることを記憶させ、涙(眼薬)でうるおいのある瞳に戻しやすくなります。
画面に夢中になって運動不足となった目に、軽く屈伸運動・スクワット運動等の習慣をつけるイメージです。
目のショボショボ感やゴロゴロ感は赤信号
また、加齢とともに目の周りの筋肉が弱りまばたきの回数や開閉状態等がスムーズにいかない「眼瞼下垂」の状態になるリスクも出てきます。
①超音波投射=お風呂上がりに軽く、②目の体操=柔軟体操をすると相乗効果は高まり疲れ目の解消・予防等が期待できます。「湯治療法+体操」で眼も脳もすっきり・元気になってきます。「ドライアイ」は人により症状や不快感が様々なのでわかりにくいことがありますが、「ショボショボ・ゴロゴロ感」は赤信号かも知れませんので、気になりだしたらぜひ目の癒しマッサージタイムにトライしてみてください。